…んーと…。



あれ…お城…なの?




普通の家じゃん。



塀も所々欠けてるし。



小梅ん家の方が何倍もでかいよ。








「一度壊されてるからね。それに…14歳の少女が独りで建てたんだ。あれでも立派なもんだよ」







え!?



14歳の子が一人で家建てたの!?



それを早く言ってよ!



そっちの方が驚きだよ!







「でも、なんで一人なんだ?王家っつーくらいなら仕えてるヤツらだっているんだろ?」



「仕えてるヤツらは…俺一人だよ。正確に言うと月島家の人間だけ、だけど。月島家は俺しか残ってないから」



「月島先生一人って…?」



「みんな死んだよ。任務中にね」



「そ、そうだったんだ…。じゃあ王家の人も…」



「そう。その子しかいない。東方区域王家の血筋はその子だけだ」






14歳の少女が一国を統治するなんて…そりゃあムリな話だよね…。



まだ、子どもだもん14って。








「さ、そろそろ城に入ろう。長老院のある真中区域に行くには王家の許可が必要だしね」







そうなの?



魔法の国っていちいちどっか行くに許可貰わないといけないんだね。



面倒くさ…。