「んなことは後回しだ!俺に掴まれ!!」



「いきなり何言ってるんですか!?イヤですよそんなの!!」



「はぁ!?今んなこと言ってる場合か!!」






場合かって言われても!!



てゆうか、状況全くわかりませんし!!






「いいから行くぞ!!!」







ムリヤリ腕を引っ張られ、気がついたらガイアさんにお姫さまだっこされていた。




は…っ、恥ずかしい!!







「お、下ろして下さい!!」



「いいから!!歴史館へ戻るぞ!!」



「歴史館へ…!?まさか…みんなに何か…!?みんな無事なんですか!?」



「…間に合えば一応無事だが…っ」



「間に合えば…?」








ドォオン!!




その轟音と共に、地面が、空気が、空間が揺れ動いた気がした。



それほどまでに大きな衝撃が走った。







「な…なん…ですか…!?今の…」



「ち…っ!目覚めてしまったか…!!クソ…!!とりあえず移動するぞ!!しっかり掴まってろ!!」



「は、はい…!!」







目覚めた…?



一体、ガイアさんは何の話を…?





私たちの足下に描かれる魔法陣。








「あの、ガイアさん!彼は…!?」





私はさっきの衝撃で完全に意識を失い倒れているカメリアさんを指差した。






「カメリアさんも一緒に連れて行ってあげないと…!」



「は?バカか!?ヤツはイーヴルだろーが。ほっとけ」






ガイアさんのその言葉を聞いた瞬間、私の視界が歪んだ。