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「65年続いたこの〝戦争〟も終わりが近づいている。
…あなたが真実を知りたいと、あの時の憎しみを、悔しさを捨て去りたいと心から願うのなら。
あの子たちと共に在りなさい。
どんな時も何処にいても。信じてあげて」



「それは…彼らが…イーヴルの真実を解き明かす…ということですか…!?」



「真実も未来も、あの子たちが決めること――」





綾小路さんたちが決めること…!?







「さて、先生?そろそろ子どもたちのところに戻る頃合では?あまり長い時間抜け出してたら怪しまれますよ?」






…ずいぶんと現財閥の会長様は嫉妬心が大きいんですね。



つかこっちはまだなんにも聞いてねぇし!






「ちょっと待って下さい!まだ〝大魔女〟には聞きたいことがたくさんあるんです!」



「ごめんなさい。
私が答えられるのは…これだけ」



「そんな…っ!?なんで…っ!?」






必死で引き止めた。



けれど、〝大魔女〟は口を閉じ、会長と連れ立って屋敷へと戻っていってしまった。






なんだよ…っ!?



勝手すぎるだろーがっ!!



言いたいことだけ言っといて…!!







「……マリィ…ごめんな…っ」






月を見上げ、愛しい少女の名を呟く。





こんくらいで諦めてたまるか…っ!!



必ず…〝大魔女〟を説得して、ヴァイズに連れて帰るからな…!!




それまで…耐えていてくれ…。




マリィ…――!!