「俺…そんなに嫌われるようなことしたっけな…。」 転校生は困ったような表情をした。 「…いいから腕、離して。」 男に触られるとか…マジありえないし。 「あ、わ、悪いっ…。」 慌ててあたしの腕を離す転校生。 「でもよ、傘は持ってけよ。風邪引くとだめだし。」 転校生はそう言ってあたしに傘を握らせた。 「…あんたは?自分が風邪引くじゃん…。」 すると転校生はクスッと笑ってこう言った。 「俺は馬鹿だから風邪引かねーのっ。」