道場はまだ明かりがついていた。

少し扉が開いていて、そこから話し声が聞こえる。

京子かな・・・?
ていうか、京子だよね!京子が顧問の先生と話してるんだよ。

私は勝手に納得して、扉を開けようとした。


その瞬間。



「ひゃぁっ!?」


腕を思い切りひっぱられて道場の裏側に引きずられた。
すごい力だ。


「ちょっと・・・!?」


ケガはなかったけど、突然のことにビックリしすぎて
怒りを覚えた。

誰よ、もう!!




「ごめん・・・・でもちょっとだけ静かに」




私は驚いて声が出なかった。
あの時と同じだ。