「え? 今、何て……」
別れは突然、おとずれた。
時は気づけば、慶応3年3月10日。
織さんが消えた池田屋の夜や、山南さんの脱走から、二、三年が経っていた。
「だから、私は伊東先生についていくから、明日からはあまり会えないって言ってるんですよ!」
朝、いきなり平助が私の部屋へやってきては、そんなことを言って帰っていった。
―"明日からはあまり会えない"――…
どうして?
訳が分かりませんよ、平助……
理由を話してくださいよ……
「ねぇ土方さん。
平助が伊東さんについていくから、明日からはあまり会えないって言ってたんですけど……
どういうことなんです?」
朝一で土方さんの部屋に行き、理由を聞き出そうと思った。
土方さんは眉間に皺を寄せ、いつも以上に険しい顔をしていた。
「伊東が離隊届を出しやがった」
「離隊!? 何でまた離隊を……」
「薩摩と長州の動向を探るとかで。まったく……」
土方さんの剣幕は、そういうことからだったようだ。
別れは突然、おとずれた。
時は気づけば、慶応3年3月10日。
織さんが消えた池田屋の夜や、山南さんの脱走から、二、三年が経っていた。
「だから、私は伊東先生についていくから、明日からはあまり会えないって言ってるんですよ!」
朝、いきなり平助が私の部屋へやってきては、そんなことを言って帰っていった。
―"明日からはあまり会えない"――…
どうして?
訳が分かりませんよ、平助……
理由を話してくださいよ……
「ねぇ土方さん。
平助が伊東さんについていくから、明日からはあまり会えないって言ってたんですけど……
どういうことなんです?」
朝一で土方さんの部屋に行き、理由を聞き出そうと思った。
土方さんは眉間に皺を寄せ、いつも以上に険しい顔をしていた。
「伊東が離隊届を出しやがった」
「離隊!? 何でまた離隊を……」
「薩摩と長州の動向を探るとかで。まったく……」
土方さんの剣幕は、そういうことからだったようだ。