ズイッ

ちょッ……

……いきなり原田さんは私に近寄ってきて、目を輝かせている。

何なんだ…この場面。


「お前、いい女だな! 今夜俺と」

「何言ってるんですか、原田さん!!」

「沖田さん!」


原田さんが今何を言おうとしたかは……よく分からない。

うん、でも!
分かっちゃいけないっ!! …と思う。

とりあえず、沖田さんが止めに来てくれただけでも、すごく助かった。


「大丈夫ですか!? 織さん!」

「大丈夫ですよ。救世主です、沖田さん!」


たったそれだけしか、私は言ってないのに、沖田さんの顔はだんだんと赤くなっていった。


「いやぁ……私はただ貴女が危なっかしいので、見ていただけですから…」


少し照れているらしく、頭を軽くかいている。

ついでに言うと、顔ははじめと比べてかなり赤くなっている。
よく見れば、耳まで…