Love story's

「お邪魔します」


誰もいないとわかっていたけど、在(ア)り来たりな言葉を言って樹里の家に入った。


二階の一番手前の部屋が、彼女の部屋。


樹里の部屋は、いつも綺麗に片付けられている。


「適当に座って♪」


俺は頷きながら、ベッド脇に腰掛けた。


ここは、俺の定位置。


飲み物を用意しに行った樹里のいない部屋は、すごく静かだけど…


彼女が愛用している香水の香りが、俺を安心させてくれた。