Love story's

「そういえば、香坂君遅くない?」


あたしを質問攻めしていた子達が、智恵のその言葉で彼女に視線を遣った。


「あっ、ほんまや」


「香坂君って、いつも結構来るの早くなかったっけ?」


「そうやった?」


目の前でそんな会話が繰り広げられているものの、質問攻めから解放された事にホッとしていると…


「もしかして、のえると会うのが恥ずかしいからとかやったりして〜!ムフッ!」


ニヤニヤと笑った智恵によって、あたしはまた皆の視線を浴びてしまった。