Love story's

「別にどこもおかしくないやん」


不意に背後から飛んで来た声に体を強張らせると、鏡の中に羅々が映っていた。


「羅々っ……!いっ、いつからそこにおったん!?」


「1分くらい前からやけど?ずっと後ろに立ってるのに、お姉ちゃん気付かへんねんもん」


羅々はそう言いながら、歯ブラシを取った。


「あっ、おはよ〜」


「お、おはよ……」


一部始終を見られていたんだと思うと恥ずかしくて堪らないけど、どこまでもマイペースな羅々に釣られてしまった。