Love story's

パパとママと笑顔で別れた後、あたしと虹ちゃんは軽トラで、千晶は健一が運転する車で新しいアパートに向かった。


車の中で少しだけ寂しさを感じていると、虹ちゃんが優しく微笑んだ。


「いつでも帰ってイイから、あんまり寂しそうな顔するなよ。何か、俺が紫をいじめてるみたいだろ?」


冗談っぽく笑う彼に、慌てて微笑みを返す。


「ごめんね。ちょっとホームシックになったのかな?」


「ホームシックになるのは、まだ早いよ」


虹ちゃんは、眉を寄せて複雑そうに笑った。