腕の中に閉じ込めた沙耶は、何だかあどけない表情をしていて…


テキパキと仕事を熟(コナ)す普段の凛々(リリ)しい彼女とは一変し、どこか愛らしい幼さを残している。


スヤスヤと寝息を立てる沙耶の髪を掬(スク)い、そっと唇を落とした。


仕事中はいつも一つに束ねられている黒髪はサラサラで、俺の指を滑(スベ)るように擦(ス)り抜ける。


何度でも触りたくなるような感触に酔い痴(シ)れたかのように、俺は飽きる事無く沙耶の髪に触れ続けながら、いくつものキスを落とした。