姫取物語

「あっ! じゃぁ、泊まって行けば?!」

「帰りますわ。ご迷惑をおかけするわけにはいかないもの」

「いやぁー美麗帰っちゃいやぁー!」

かぐやは美麗が立ち上がろうとするのを必死に引き止め、阻止しようとしている。

「我が儘言わないの! また今度会えるでしょ!」

あーデ・ジャ・ウ"w

「寂しいんだもん……」

「だから、俺が居るじゃんって、ね?」

「……むぅ」

言葉通りに頬を膨らませ、目を伏せるかぐや。長い睫毛が黒目に影を落としている。

「また、来週には会えますのよ?」

「美麗様は約束を破りません。安心なさってください」