「うん。じゃなくてー! っていうか上からどいてよー!!」

「……」

帝はあのうん。という言葉を最後にまた眠りにはいった。

しかも俺の方に倒れてきて、俺も一緒に倒れちゃったから起きようにも身動き一つ取れない。

「帝ぉー!!」

くそぅ……起きやしない……。

「み・か・ど!」

名前を呼びながらバシバシ叩いてみるが一向に起きる気配が無い。

嗚呼……バシバシという表現をしたが、かぐやの非力な手ではぺちぺちという表現でしか叩けない。
本当は半濁音を抜かしたいぐらいひ弱な音だ。

「……むぅ……」

仕方ない……帝が起きるまで俺も寝よ……早くお散歩行きたかったのにな。