「前に唯、遊園地行きたいって言った事あんだよ。あの時も渋ったりしないで、こうやって連れてきてやればよかったよ」 「…そう…だったんだ。…私は今日来られて嬉しいから、それでいいよ」 「そっか」 その後に入ったお化け屋敷は暗くて、気付いたら彼女はもういないんじゃないかと思った。 恭平は無意識のうちに唯の右手をとっていて、彼女も特に何も言わなかった。 屋敷から晴天下に出てくると安心感からか笑みがこぼれる。 「なんだか、怖い場所から連れ出してくれてるみたいだね」 と―。