――シャララ 毎回、お客様が来ればそれを告げる不思議な音。 それが鳴った。 「・・・お客様、ね」 どこか安心したようにアリスが言った。 「チッ、仕方ありません。行きましょうかアリス様」 悔しそうに舌打ちをしながらも執事モードに切り換えて左手を差し出した。 フフッ、とアリスは笑うとそのうえに右手を置いた。 「今回はいつもより楽しめそうだわ」 さあ、今回のお客様は 願いの為に何を犠牲にするか――