それでも?とアリスは最後に付け足した。






「・・・それって、命とかも?」






不安げに瞳を揺らしながら紫麻は聞いた。





それにアリスはただ「さあ?」と妖しく微笑んだだけだった。






「自由になりたいんでしょう?あの家から」




「!!?」






紫麻は今までで一番感情をあらわにし驚いた。






「な、んで・・・」






アリスはそれには答えない。






「さあ、貴女は願いを叶える?それとも諦める?」






真っ直ぐに自分を見つめて聞いてくるアリスから視線をそらして、意を決したように頭をゆっくり下げた。






「お願いします。私の願い・・・叶えて下さい」






それを聞いたアリスはニヤッと笑い言った。






「契約成立」












―さあ、今回のお客様は

 願いのために

 何を犠牲にするのか―