君に捧ぐ‥




「うっ……うぅ……」



林檎は、保健室の近くの渡り廊下でうずくまり、泣いていた。




「ハア……林檎?」



ビクッ



「……ひ、な………」




「……林檎、新のこと好きなんでしょ?」



「…っ……うん……」



「あたし、新のことなんとも思ってないからさ!気にしないでよ…」


そう言い、林檎に近寄ろうとすると、



「放っといてよ!!」




ビクッ



林檎が、あたしに怒鳴った。




「…林檎……?」










.