二年前*〜 俺と沙帆は、 出会ってしまった。 俺は、新任教師として。 沙帆は、新入生として、体育館へ向かっていた。 「やべぇ、緊張するっ!」 俺はこの日、ありえないほど緊張していた。 「すごい汗…大丈夫?」 「え?」 振り返ると、 綺麗な栗色の髪の毛の、 甘いイチゴの香りがした女の子が、心配そうにこちらを見つめていた。 .