―――…



「えっと……消毒液と絆創膏でいいんだよな……」



「………」



「よし、ちょっと染みるけど、我慢しろよ?」




ポタッ…




「?…え!?な、なんで泣いてんだよ!?」



「凪ちゃん……なんで、期待するようなことするの?」



「……」



「雛って呼んだり…あたしのために一位放棄してくれたり…怪我の手当してくれたり…お姫様抱っこしてくれたり……沙帆さんがいるのに、なんでそぉいうことするの?」




あたしで、遊んでるの?


バカにしてるの?




「もうこれ以上、あたしに近づかないで……」



「……雛。」


ギュッ



「触らないで…っ」



「雛、聞いて。」



「触らないでよっ!離して!!」



「…落ち着けよ。」



「離してっ!やだっ…離してよっ!!んんっ」




凪ちゃんが、暴れるあたしに無理矢理キスをした。



保健室に、いやらしい音が響く。



「んんっ……ふ…ゃ……ハアッ」


ハアッハアッ



「……雛、落ち着いて、話聞いて?」




なんで、キスなんかするの?


沙帆さんがいるのに…!



「雛、俺は沙帆とは付き合ってないから。」



「え……?」




なに言ってるの?


あの日、あたしより沙帆さんを優先したじゃん!




「……あの日、俺沙帆の告白断ったんだ。」










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