「おかえり、雛……」
教室へ帰ると、笑顔の林檎が出迎えてくれた。
「…っ林檎ぉ!」
あたしは、耐えきれなくなって、林檎の胸に飛び込んだ。
「あたしっ、ケジメつけてきたよっ!ちゃんと、伝えたよ…っ」
「雛はよく頑張ったよ……」
林檎は、泣きじゃくるあたしの背中をいつまでもさすってくれていた。
「もう、頑張らなくていいからね。」
「うっ……うぅっ…」
「さ、顔洗っていこ?最後くらいあいつのこと応援しなよ♪」
「うんっ……」
あたしは、まだ少し腫れた目で応援に行った。
午後一番最初の競技は借り物競走。
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