｢責任、とってよ……俺を…好きになってよ……｣
｢ごめんっ……ごめん………｣
｢なんでだよっ…俺なら泣かせないのに！なんで…なんでずっと一緒にいた俺じゃないんだよ!!｣
あたしの頭に、じんわりと暖かいものが広がった。
新が泣いてる。
どうしてあたしは、人を傷つけてばかり何だろう？
どうしてあたしは、凪ちゃんじゃなきゃダメなのかな……
｢ごめん……凪ちゃんじゃなきゃ、いらないの。凪ちゃんしか、見えないの。｣
｢…っなんでだよっ！なんで俺じゃねぇんだよ…！｣
新は、あたしを強く強く抱きしめ、静かに泣いていた。
あたしは、新が泣きやむまでずっとそばにいた。
この日、新とあたしの微妙な関係は終わった。
これからは、前みたいに幼なじみとして、過ごしていけるよね？
ありがとう。
こんなあたしを好きになってくれて。
あなたに愛されて、あたしは幸せでした。
暗闇に落ちそうになったとき、あなたがいてくれたから歩いていけた。
ありがとう、新。
.
