「ナツキくん…行こぉ。あのふたり、追いかけなきゃ」


ギュッとオレの腕にしがみつき、引っ張るように歩きだす桃香。


……オレは、コイツにしといて良かったなって、よく実感させられる。


いつも、ひとの心配ばっかりで、自分は、二の次なんだよな。


優しくて、健気で、ピュアな感じがたまらない。


付き合っても、彼女に手は出さないって決めてたけど


たまに揺らぐ、オレの理性。


……もしかしたら、時間の問題か?