続!イジワル王子とお姫様

「うーんと……幸せって思っちゃった」


「ふーん。じゃ、一緒だな」


「えっ!? な、ナツキくん。ホントに?」


「なんて、な」


えっ、どっち!?


ナツキくんは意味あり気に笑うと、音楽室が見える階段をのぼる途中で、私から腕を外した。


「さっきオレさ、蝶野さんに『飲みモンいらね』つったのな?

そしたら『買ってくる』って言うし、『なんでもいい』つったら、『なんでもいいじゃわからない』ってなって……」


ナツキくんは突然話し始める。


「えっ、それって……缶コーヒーの話?」


「そ。ただでさえ相手面倒なのにさ、『お茶』つったら『なんのお茶?』ってな。

やり取り面倒くせぇなって思って『同じヤツがいい』って言った。蝶野さん、しつこくね?」


そう言って、ナツキくんは私の髪をクシャクシャとする。