不意に肩に手を置かれた。 驚きのあまり、声も出さずにバッと振り返る。 「えらいな、勉強かい。」 京がいた。 その後ろに九条さんも。 「あはは、固まってる。今思いついたんだけど、あだ名、うーちゃんで良くね?」 京はエアコンのボタンを押しながら言う。 うーちゃん!? 「うー。」 親しげに九条さんが呼ぶからか、京は笑った。 「しかし、暑くねぇの?長袖。」 「大丈夫。」 私は微笑んで教科書に目を戻す。