『向こう』に着くと、海は必ず寝る。 海が居ても居なくても暇な私は、教科書を広げて勉強を始めた。 勉強は嫌いじゃない。 やればそれなりに、良い結果が出るから、自分が努力してるって実感できる。 最初に来た時、隠れた人達は海や京や九条さんの仲間らしくて、挨拶はするようになった。 でも、私を見ると一階にもリビングがあるみたいで、二階までは上がってこない。 避けられてるのか、気遣ってもらってるのかは分からない。 一人になったリビングで勉強をした。