私達よりも年上に見えるけど…先輩? 海は知ってるのか知らないのか分からない表情。 「…どちら様?」 「あ、椎名の先輩。」 「そうなの?」 海は首を傾げる。 先輩なのに分からないってどういう事なんだろう…!? 辺りは暗くなってきた。 夕日の光がアスファルトに反射して眩しい。 目をパチパチさせていると、海は口を開く。 「そいつ放っとけ。」 え? 「帰る。」 手を引っ張られて、海の先輩から離れる。 「さ、さよなら海の先輩!」 きっとここは海の地元だから中学の先輩なんだと思う。