何も関係なく海のことが好き。
「…本当?」
「お前が笑ってたら嬉しいし、泣いてたらムカつく。同じだろ?」
「…うん、同じ。」
泣いてたら悲しいけど。
目の前の灰色のTシャツに染みが出来ていた。
いつの間にか泣いていたみたい。
「…泣くなよ。」
同時に気づいたらしく、ちょっと不機嫌そうな声になる。
「……自制心が持たねぇ。」
その呟きが聞こえた時、ドキリとした。
私の首に噛みつく海は吸血鬼になりたいのかもしれない。
そんな呑気なこと思ってる暇は無くて、服の下に手が這ってくる。
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