扉の向こうへ行ってしまう海。 …なんて人だ。 私は、しょうがなくソファーに座り、両膝を立てた。 疲れる、不良の世界…。 引きずり込まれたと思ったら、白線を引かれて柵の外に出される。 深く関わらない方が良いのは分かってる。 でも…少しは分かりたいとも思う。 あの同類だと思った感じや、似てる感じ。 ブレザーの袖を指先の方へ引っ張った。 夏にならないで欲しい。 桜が散るあの桜並木道を思い出してそう思う。