地面に張り付いたままになっているその人は、多分… 「起きれば?」 「ひどーい。ママも起こして欲ーしーいー。」 マ…お母さん。 その言葉に冷たい目を向けて、サッサと家の中に入っていく。 なんだか残された海のお母さんが寂しそうにこちらを向くので、手を差し伸べた。 「…行きましょう。」 「優しいわ!ちょっと、雨水ちゃんの方がよっぽど優しいわよ!?」 玄関先に消えた海に叫ぶ。 そして海が現れる。 「…近所迷惑。」 片方を海に手を引っ張られて、片方を海のお母さんと繋いでいた。