返事を貰わないままに、歩いていく。 前を歩く海は、やっぱり海の庭だけあって上手く人を分けて行く。 隣を歩くのは…無理に等しい。 前に一度だけ、隣にくっついて歩こうとしたら、人にぶつかってフラフラした。 それで、海がぶつかった人をすごい睨んでたのを覚えている。 「う…海っ。」 というか隣に並ぶどころか、ちゃんとついていけていない。 ピタリと止まった海の肩に鼻をぶつける。 「痛…ごめん。」