「九条さんのお父さん、どこかに行くの?」 家の方向とは違う道に歩いて行く。 お付きの人と一緒に。 「仕事。」 九条さんは気にしないような顔をして言った。 「…そうなんだ。」 …ヤクザの仕事ってどんななんだろう? 「俺等どうする?」 「あたし中トロの後は、パンケーキって決まってんの。」 ぐいって京の腕を引っ張って、道沿いにあるファミレスに行くつもりらしい。 私達はどうするんだろう? と、海を見たら手を差し出された。 「どこか行くの?」 聞いたんだけど、その前に歩き出していた。