離れていくのに、相手に未練を残させる。 私の両親に未練は無かったのかな? どうして… 「な…なんで?どうしてそんなこと言うの?」 「あ?」 「なんで、わた、しになんか…。」 海はベッドに膝をつく。 「“なんか”?」 その言葉に顔を歪ませた。 「そうやって、優しいこと言うの?なんで期待させるようなこと言うの?」 視界が歪んでクリアになっていく。 頬に涙が伝った。 「悪いけど、意味わかんねぇ。」 もういいや。 「…元彼女とヨリ戻せちゃうクセに。」 何かが小さい爆発を起こさせた。