数分後に血まみれになって倒れる自分が想像出来て、青ざめた。 「…あっのっ!」 必死に全体重をかけて抵抗する。 少し海の力が抜けたのかずるっと腕から手首を掴まれた。 まだこの前の傷が治ってない。 …当然のことながら、短い悲鳴を上げた。 「…あぁ゙?」 怪訝そうに威嚇した海。 察しが良くて、本当に困る。 私からは冷や汗。 海は右手首に巻いた包帯を切るくらいの勢いで取った。 出会って間もない時。 当てられた回数よりひとつ多く刻まれた傷。 顔をしかめられる。 「…んだよコレ?」