会話が成立したことに少しホッとする。 しかし、亜利哀め…。 「座れ。」 そう言われて海の隣に座ろうとする。 夢が現実にならなくて良かった…なんて。 …夢? 動きがピタリと止まって一人分開けて隣に座る。 「何不貞腐れてんだ。」 「…不貞腐れてないよ。」 「じゃあなんだよ、この距離は?」 海から詰めようという気はないのか、ただ言うだけ。 「海こそ…なんで怒ってるの?」 「別に怒ってねぇだろ。」 「声が怒ってる。」 海はため息を吐いた。 面倒くさい…という感じで。