柔らかく笑う。 「泣いてしまうほど、悲しい夢?」 「みんなが…離れていっちゃうの。海や九条さんや京…みーんな。」 「なにかしたの?」 「優しさに慣れてしまったんだと思う。」 海は何も言わない。 だから、その優しさに甘えてしまって…。 「別に良いんじゃない?彼氏なんだし。」 「…でも…。」 「雨水は、そうやって誰にも頼らないで甘えないで生きていくつもり?」 また涙が零れてくる。 そうしないといけないかもしれない。 でも、覚悟は出来てない。 「…海に会いたい。」