一階らしい窓から出ると繁華街の灯りとは反対の道に走る。 二つ目の角で私は止まった。 …何をしてるんだろう? 避けて、逃げて。 「あら、早い。」 「え…っ。」 助手席に乗った、紅い髪の亜利哀がいた。 運転席には…多分、この前会った亜利哀の彼氏。 「結構待つ覚悟でいたんだけど。」 微笑を漏らす亜利哀に、とてつもなく申し訳なくなる。 「ごめん…。」 「大丈夫。」 同じベッドで寝ていたのにね… それに、運転している彼氏にも悪いなぁと思った。