海はバイクで来たみたいだった。
「ちゃんと掴まってろ。」
そう言われて、ピッタリと海の背中に張り付く。
ヘルメットしなくて大丈夫?とか、速度守ってる?とか、思う事はあったけど。
溜まり場に着いて、覚えていたのは海の背中が広かったのと温かかったことだけ。
玄関に入ると、足元が覚束なくなる。
とっさに海の腕に捕まえられた。
「あ、早かったな。うーちゃん見つかった…。」
「あたし達、一階にいるから何かあったら呼んで。」
明らかに階段を上がろうとしていた京の口を塞いで、九条さんはずるずるとリビングの方へ京と共に消えていく。



