ソファーに座り、その一部始終を見ていた。

隣で、海が目を瞑っている。

寝ているかどうかは、私には分からない。

「…きゃー、うーちゃんの目が冷たいんだけど。」

「九条さん、何か苛々してるの?」

「無視!?」

京の言葉はスルーして、九条さんに問いかける。

九条さんは、煙草ケースをじっと見て溜め息をついた。

「しつこい女がいる。」

…はい?

「早く消えて欲しい。居なくなれよって思うのにしぶとい奴で…。」

「それって私?」