…一緒に来てくれるらしい。
少し驚くけど、顔が緩んだ。
「…うん。」
何に対してかは分からないけれど、私は頷く。
「どこに行きたいんだ?」
「雑貨屋さん。」
「は?」
素っ頓狂な声を上げる海の方を見る。
え?何が“は?”なんだろう。
まさか、雑貨屋さんを知らないとでも言うのだろうか?
「な、何?」
恐る恐る聞くと、逆に海は怪訝な顔をしてこっちを向いていた。
「何が欲しい?」
「…うん?」
「雑貨屋に何買いにいくんだって聞いてる。」
「し…シャーペンの芯。」
私は威圧感に押しつぶされそうになり、蚊の鳴くような声を出した。



