私は生まれてから、行動よりも先に考えて生きてきた。
だから、今も考えていたはず…なのだけど。
間違いもある。
でも、今更な話。
「したよ。」
九条さんは、当たり前のように答えた。
…それはそうだ。
海は、総長なのだから。
京が言ったように、それ以前に血の気が多いのだから。
でも、やっぱり。
喧嘩はしてほしくない。
昼ドラみたいに、刺されてしまったり、将又(ハタマタ)殺してしまったり…するかもしれない。
あの冷たい眼で。
私は視線を落とす。
“そういう”世界に私は入った。
喧嘩に参加しなくても、私の知らない所で何が起きてるか分からなくても。
それでも、私は目の前にある真実と事実とを認める。
認められるくらい、強くなりたいと思う。



