学校が始まった。

穏やかに、ゆっくりと。

一学期中に周りの環境が変化してしまった私にはそれ程、大きな変化もなく。

ただ、時が流れているだけ。

一週間に一度くらいは、溜まり場に泊まるようになった。

「送ってくれて、ありがとう。」

「あぁ。」

海がいつものように、家まで送ってくれる。

ソレが少しの希望で。

私は家で独りきりになっても、大丈夫だった。

「…嘘。」

玄関に入って、目を見開く。