「あ。」 声を上げると、海がこっちを向いた。 「あ?」 "あ"を"あ"で返すなんて不思議な人。 「着替えない。」 さっき言おうとした事を言う。 海は軽く頷いて、 「ある。」 「…うん?」 小首を傾げた。 何故あるの!? 海がこっちに手を伸ばして、私の頭をトントンと撫でる。 「何?」 「いや、首戻んねぇのかと思って。」 笑っている。 私はちゃんと首を真っ直ぐにして抗議した。 「曲がってない!!」 わかったわかったと、海はまた私の頭を撫でた。