誕生日を聞かれた時みたいに。 だから、また言えって言われると思った。 「…そうか。」 それだけ言うと、私の手を握る。 「海。」 「あ?」 「悪いクラゲにでも刺された?」 余りに予想外な出来事にそんな事を口走った。 でも、そんなクラゲいないだろう。 こんな“刺せるもんなら刺してみろ”な人に。 「馬鹿にしてんのか?」 私は首が取れる勢いでブンブンと振った。