後ろで扉が、開く音がした。 振り返ったら、部屋着を着た海がパーカーを羽織っている。 「あ…おはよ。」 私は言う。 時間はもう昼過ぎ。 眠そうな顔をこっちを向いて、私の頭を撫でてくれた。 「あ~ヤダねぇ。バカップルは。」 暑いね暑いね、と手を扇ぐ京。 …京に言われたくない! 「…京の愛しの九条さんは?」 少し皮肉を混ぜてあげておいた。 「京くんの愛しのミヤちゃんは、繁華街でてる。」 そんなのを気にせず、京はソファーに持たれかかった。