海は不機嫌そうに、首の後ろを掻いて立ち上がる。 「揃ってんなぁ。」 知らない声が聞こえた。 私の後ろの方に立っているみたいで、海はそっちを見ている。 「…暇人だな。」 「お互いに。」 「あんたと一緒にするな。」 私も後ろを向いた。 そこには、一度だけ会った事のある人。 青みのかかった漆黒の髪の毛。 「今日は仕事ないんですか?」 敬語を使う京…この人は幹部より偉い人? 「今日は休みで、久々に遊びに来た訳だ。」 「…超暇人。」 ぼそっと呟く九条さん。