海の腕がこっちにのびて…私の頬を捕らえた。 必然的に私は海を見る。 「…落ちろ。そうなったら俺が掬(スク)いだしてやる。」 私は17年間生きてきたけど、こんなに俺様王様な人を初めて見た。 …そういえば、海と会ってから、初めてのことばかり。 初めて金髪の人を見た。 初めて自分から傷の事を話した。 初めて噛みつかれた。 「…その時は、餌はイチゴにして。」 私は言う。 海がフッと笑って、口元を吊り上げた。 「オムライスにしてやる。」 …それはどうも。 私も笑った。