上から声がした。 「起きたか?」 肘掛けだと思っていたものは、誰かの膝。 胡座をかいている海の膝に頭を乗せていた。 「うん…ごめん。寝てた。」 私は頭を上げて、海の隣に座る。 「家は?」 私が寝ていた膝に頬杖をついた海は言った。 「…何?」 「家、連絡いれなくていいのか?」 「あ…大丈夫。」 頷きながら答える。 そういえば、いつもなんで10時なんだろう? 「なんでいつも10時なの?」 目を擦りながら聞いた。