「あたし!」
「俺!」


二人が同時に答えた。


顔を見合わせて笑う廉さんと澪さんを見ていると、あたしまで笑顔になった。


「イイなぁ……。あたしと嵐は、絶対にあたしの方が好きだと思うんですよね……」


ため息混じりに言うと、澪さんはクスッと笑った。


「そんな事ないよ?」


「でも……」


あたしは納得出来なくて、眉を下げて澪さんを見た。


「嵐には秘密ね?」


澪さんはそう言った後、あたしに耳打ちをした。


「えっ?」


あたしは驚きながらも、嬉しさを隠せなかった。


「何の話してんの?」


「「秘密〜♪」」


お風呂から上がって来た嵐に尋ねられて、あたしと澪さんは声を揃えて言った後、顔を見合わせて笑った。