Virgin Snow

食後には、澪さんの手作りケーキを食べた。


「美味しいっ♪」


あたしが笑顔で言うと、澪さんは嬉しそうに笑った。


「良かったぁ〜♪」


「こんなの作れるなんて、本当にすごいです!」


「仕事辞めたら、こんな事しかする事がなくて……」


澪さんが困ったように笑うと、廉さんが口を挟んだ。


「今は、俺の仕事を手伝ってるだろ」


「でも……ちょっと手伝ってるだけだよ!あたしなんて、そんなに役に立たないし……」


「そんな事ねぇよ?」


「でも……」


「澪がいないと、俺は仕事出来ねぇし!」


「そんな事……」


澪さんは、不服そうな顔をした。